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2022年のカリフォルニア・アーモンドの作付面積は、ベアリング・エーカーが増えたにもかかわらず減少

2023年のベアリング・エーカーは増加するが、新規の植樹は減少し、アーモンド農園の撤去が増加する見込み

2023/6/1

世界最大のアーモンド生産地である米国カリフォルニア州の約7,600のアーモンド生産農家ならびに100を超える製造加工業者で組織される「カリフォルニア・アーモンド協会」(本拠地:米国カリフォルニア州モデスト)は、農業・環境科学調査・コンサルティング会社であるLand IQが発表した「2023年アーモンド立木面積の初期予測(2023 Standing Acreage Initial Estimate)」と米国農務省(USDA)全国農業統計局(NASS)が発表した「2022年カリフォルニア・アーモンド作付面積レポート」によると、2022年のカリフォルニア・アーモンドの作付面積は、ベアリング・エーカー(収穫成果のある作付面積)がわずかに増加したにもかかわらず、25年ぶりに減少したことを発表しました。

カリフォルニア・アーモンド協会向けに発行された両レポートは、カリフォルニアのアーモンド産業に関する最新の情報を提供しています。米国農務省全国農業統計局のレポートは、2022年の最終調査に基づく一方で、Land IQのレポートは、2023年の収穫量の推定値となります。

米国農務省全国農業統計局の「2022年カリフォルニア・アーモンド作付面積レポート」によると、2022年のアーモンド総作付面積は、ノンベアリング・エーカー(2022年に新たに植えられた、まだ収穫成果のないアーモンド農園の作付面積)を含めて163万エーカーと推定され、2021年の165万エーカーから1.2%の減少となりました。本レポートは、同様に総作付面積の減少を推定していた、2022年11月にLand IQが発表した「2022年最終作付面積予測」レポートを補完するものとなります。

Land IQが発表した「2023年アーモンド立木面積の初期予測」では、カリフォルニア・アーモンドのベアリング・エーカー(2021年以前に植えられた、2023年と2024年の収穫に向けて十分に成熟しているアーモンド農園の作付面積)を調査しました。それによると、収穫成果を見込めるアーモンド農園の作付面積は、Land IQが11月に発表した「2022年最終予測」レポートの134万2千エーカーから、2万4千エーカー(約1.7%)増加した136万6千エーカーと推定されました。これは、作付面積の増加が継続的に鈍化していることを反映しています。

さらに、「2023年アーモンド立木面積の初期予測」では、2023年8月31日までに撤去される農園の総面積は約77,700エーカーと推定しており、Land IQが2022年8月末までに撤去されると推定した60,400エーカーに比べて、約29%(約17,300エーカー)増となりました。

カリフォルニア・アーモンド協会の会長兼最高経営責任者(CEO)のリチャード・ウェイコット(Richard Waycott)は、次のように述べています。「これらのレポートは、アーモンド農園の撤去のペースが速く、ベアリング・エーカーの伸びが遅いことを示しており、おそらく、しばらくはカリフォルニア・アーモンドの作付面積が減少する傾向にあることを示唆しています。その一方で、物流の問題が解決されつつあるため、ここ数ヶ月で過去最高の出荷量を記録しています。カリフォルニア・アーモンドに対する世界の需要は伸び続けており、アーモンドがカリフォルニアおよび世界の農業において非常に重要な役割を果たし続けることは間違いないでしょう。」

Land IQの推定値は、現地での広範な調査や高度なリモートセンシング分析など、複数のエビデンスに基づいて算出されています。Land IQは、2022年の立木面積推定値は98.8%の精度であると述べています。

米国農務省全国農業統計局のレポートでは、2023年のベアリング・エーカーを138万エーカーと暫定的に推定していますが、この推定値は約6,500人の生産者に送付して実施した調査に基づいて算出されていることから、100パーセント正確であるとは考えにくいと注意を促しています。

米国農務省全国農業統計局によると、2022年の主要品種は引き続きノンパレル種で、モントレー種、インディペンデンス種、ビュート種、カーメル種がそれに続き、アーモンド農園のある主要な群はフレズノ郡、カーン郡、スタニスラウス郡、マーセド郡、マデラ郡であると報告しています。これらの5つの郡は、2021年と同様に、総ベアリング・エーカーの75%を占めています。

これらのレポートは、カリフォルニア・アーモンドの作付面積の全体像を把握するために、カリフォルニア・アーモンド協会が発行しているものです。

また、これらのレポートはいずれも、2023年と2024年産のアーモンドの実際の収穫量推定値を提供するものではありません。収穫量に関する初期推定値は、米国農務省全国農業統計局が5月12日に発表する「カリフォルニア・アーモンド主観的予測レポート」で提供され、実際のアーモンドの収穫量に基づいた推定値は同統計局が7月に発表する「客観的レポート」で明らかになります。

Land IQが発行する「立木面積の初期予測」と11月に発行する「立木面積の最終予測」、米国農務省全国農業統計局が4月に発行する「作付面積レポート」と5月に発行する「主観的予測」、7月に発行する「客観的レポート」は、カリフォルニア・アーモンドの統計的な透明性と現状を、世界中の業界関係者に提示するためにカリフォルニア・アーモンド協会が委託して作成しているものです。


カリフォルニア・アーモンド協会について
高品質なカリフォルニア・アーモンドは、品種や栽培技術の改良のもと生産されています。数世代にわたる家族経営が多数を占めるアーモンド農家約7,600と約100の加工業者を代表するカリフォルニア・アーモンド協会は、戦略的な市場開発におけるリーダーシップや革新的な研究を通して、業界のベストプラクティスの導入を促進することにより、自然で健全な品質のアーモンドを推進しています。1950年に設立され、カリフォルニア州モデストに本拠を置く当協会は、米国農務省の監督下で、生産者により制定されたマーケティング・オーダーを管理する非営利組織です。協会の活動およびアーモンドに関する詳細は、公式WEBサイトおよび、TwitterInstagramをご覧ください。