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5月20日は「世界ミツバチの日(World Bee Day)」 カリフォルニアのアーモンド業界が、5つの新たなミツバチ保護計画を実施

2020/5/20

World Water Day

※このプレスリリースは、2020年1月14日に米国カリフォルニア州で発表された内容を、「世界ミツバチの日」に向けて加筆したものです。

5月20日は「世界ミツバチの日(World Bee Day)」。ミツバチを始めとする花粉媒介者の保護活動を行う日として、国連(United Nations)により制定された国際記念日です。世界最大のアーモンド生産地である米国カリフォルニア州のアーモンド生産農家・加工業者で組織されるカリフォルニア・アーモンド協会(本拠地:米国カリフォルニア州モデスト)は、アーモンドの受粉には欠かせないミツバチの保護活動にも力を注いでいます。当協会は、毎年2月のアーモンド受粉シーズンに先立つ2020年1月に、5つの「花粉媒介者保護計画(Pollinator Protection Plan)」を新たに発表しました。この計画は、アーモンドの開花期、そしてそれ以降のミツバチの保護を目的としたコミットメントや、ミツバチの健康状態の研究、保護、改善に関する同業界の長期にわたる取り組みを再確認するものです。

ミツバチなどの花粉媒介者は、多くの栄養豊富な果物、野菜、そしてアーモンドを含むナッツ類の生産に欠かせない存在です1。実際、生産されているアーモンドはすべて、アーモンドの花に受粉するミツバチに依存しています。

カリフォルニア・アーモンド協会の農業担当ディレクターであるジョゼット・ルイス(Josette Lewis)博士は、次のように述べています。「ミツバチがアーモンド農園にいる短期間に、ミツバチの健康を保護し増進することは、アーモンド生産農家の成功に不可欠です。また、当協会は米国の花粉媒介者団体と協力し、ミツバチがアーモンド農園以外で過ごす残りの10か月間に、ミツバチの健康に大きな影響を与えているパートナーとも協業しています。」

花粉媒介者保護計画

1. 新たなパートナーシップの発表

カリフォルニア・アーモンド協会は、花粉媒介者とその生態系の保護と促進に特化した世界最大の非営利団体であるPollinator Partnershipとの新しいパートナーシップを構築しています。全米花粉媒介者週間(National Pollinator Week)のような地元や地域の取り組みで知られる、Pollinator Partnershipの「ミツバチに優しい農業プログラム(Bee Friendly Farming Program)」(以下、BFFプログラム)は、アーモンド生産農家が自分たちの土地で花粉媒介者の健康を増進する活動を推進しています。6つの特定の基準を満たした農家は、「ミツバチに優しい農家(Bee friendly)」に認定されます。

カリフォルニア・アーモンド協会は現在、この新しいパートナーシップのもと、「BFFプログラム」と、「カリフォルニア・アーモンド・サステイナビリティ・プログラム(CASP)」のミツバチの健康を維持する方法の統合に取り組んでいます。この新しいパートナーシップは、自身の農園で、すべての花粉媒介者に生息環境を提供できるアーモンド生産農家の数を増やすことを目的としています。

Pollinator Partnershipのプレジデント 兼 最高経営責任者(CEO)のローリー・アダムス(Laurie Adams)氏は、次のように述べています。「私たちの『BFF認定プログラム』は、花粉媒介者に恩恵をもたらし、アーモンド業界における環境保護と持続可能性を促進する理想的な方法です。アーモンド生産者は、最良の管理方法を実践する素晴らしいパートナーであり、今後、花粉媒介者と生産者をサポートするために、カリフォルニア・アーモンド協会と緊密に協力しながら、その関係を拡大することを楽しみにしています。」

2. アーモンド生産農家とその他の受粉関係者への教育

カリフォルニア・アーモンド協会は、大学、政府機関、養蜂家などとのパートナーシップのもと、2014年秋に「ミツバチの最良管理慣行(Honey Bee Best Management Practices)」(以下、ミツバチBMP)を策定しました。この「ミツバチBMP」は、生産中の作物を保護する必要性とのバランスを取りながら、アーモンド農園がミツバチにとって安全で歓迎される場所となるよう、受粉プロセスに関わるすべての人に推奨事項を提供しています。

カリフォルニア・アーモンド協会は、このガイドラインが発表されて以来、カリフォルニアのアーモンド生産農家、害虫駆除アドバイザー、養蜂家、その他の受粉関係者に、このガイドラインに記載されている重要な実践方法を伝えてきました。その結果、90%以上のアーモンド生産農家が、「ミツバチBMP」の推奨事項に従っていると報告されています2

また、カリフォルニア・アーモンド協会は、これらの重要な実践方法をアーモンド農園の現場にも伝えるために、農園において「ミツバチBMP」と、ミツバチの牧草地やカバークロップを植えることのメリットを紹介する、一連のワークショップを開催しました。カリフォルニアのアーモンド栽培地域の農場で開催される、これらのワークショップを通じて、参加者は業界の専門家から助言を受け、仲間と協力し、推奨される実践方法を学ぶことができます。

3. コミュニケーション向上のためのツールの普及

カリフォルニア・アーモンド協会は、カリフォルニア州政府や、ミツバチおよび農業業界のパートナーと協力して、養蜂家とアーモンド生産農家の活動をよりシンプルにするために、ミツバチを保護するためのデジタル・マッピング・ツール「BeeWhere」の開発と普及を支援しています。

カリフォルニア州の法律では、養蜂家は郡の農業委員会に巣箱の位置を登録することが義務付けられています。これまでは物理的に地図上に位置を記録する必要がありましたが、今後は「BeeWhere」が提供するリアルタイムのGISマッピング・システムを通じて、養蜂家はモバイルアプリを使用してデジタル・マップ上に巣箱の印を付けることができます。その結果、農家とその害虫駆除アドバイザーは、このシステムにアクセスすることで、近くのミツバチの巣の数を知ることができ、生産中の作物に適切に殺虫剤を散布することができます。

カリフォルニア・アーモンド協会は、今年の開花時期に先立ち、カリフォルニア州養蜂家協会(California State Beekeepers Association)と協力して、この重要な新しいツールをすべての関係者に活用してもらうための広報活動を行いました。

4. 農場における花の多様性の向上

アーモンドの花粉だけでもミツバチにとっては、非常に栄養価が高く、ミツバチに必要とされている10種類のアミノ酸を含んでおり3、その後の1年を力強く生きていく助けとなります4。研究では、花粉源の多様性を高めることで、ミツバチの健康状態をさらに改善できることがわかっています。

カリフォルニア・アーモンド協会は、ミツバチの研究組織であるProject Apis m.などと協力して、在来種のミツバチを含む、すべての花粉媒介者の追加の食料源として、農園の中または隣接地にミツバチの牧草地や生垣を植えることをアーモンド生産農家に奨励しています。2013年以降、アーモンド生産農家は、Project Apis m.の「Seeds for Bees」プログラムを通じて、3万4,000エーカーの面積にミツバチの牧草地を植栽してきました5。この取り組みは、花粉媒介者に恩恵をもたらすだけでなく、土壌の品質改善や水の浸透改善にも役立ちます。

5. ミツバチの健康研究の支援

カリフォルニアのアーモンド生産農家は、カリフォルニア・アーモンド協会を通じて、他のどの作物グループよりも、ミツバチの健康に関する研究に多くの資金を提供してきました6。今年は、米国中のミツバチの専門家が取り組んでいるミツバチの健康を改善することを目的とした新たな5つの研究に資金を提供しています。

カリフォルニア・アーモンド協会が、1995年にミツバチの健康を戦略的研究の優先事項に設定して以来、カリフォルニアのアーモンド業界は、ミツバチの健康に影響を与える5つの主要な要因である、1)ミツバチヘギイタダニ、2)害虫や病気の管理、3)遺伝的多様性の欠如、4)農薬への曝露、5)飼料や栄養の摂取に対処するために、125の研究プロジェクトを支援してきました。

カリフォルニア・アーモンド協会は、ミツバチの健康に関する議論をリードしており、これらの取り組みは、大学、政府機関、非営利団体、養蜂グループにまたがる、ミツバチの健康に関する20以上の組織との既存のパートナーシップの上に構築されています。

ルイス博士は次のように述べています。「責任ある農業は、カリフォルニアのアーモンド業界の活動の中心にあります。ミツバチの健康、灌漑効率、その他の重要な持続可能性の分野においても、私たちは、より優れて、安全で、かつ健康的な方法でアーモンドを栽培することに尽力しています。」

アーモンドとミツバチの互恵的な関係や、ミツバチの健康を保護し、増進させるためのカリフォルニアのアーモンド業界の取り組みについての詳細は、Almonds.com/Bees(英語)を参照ください。


1 Food and Agriculture Organization of the United Nations, Why Bees Matter.
2 California Almond Sustainability Program. August 2019.
3 Ramesh Sagili. Oregon State University, Department of Horticulture.
4 USDA-ERS. Land Use, Land Cover, and Pollinator Health: A Review and Trend Analysis. June 2017.
5 Billy Synk. Director of Pollination Services. Project Apis m. Nov. 2019. Represents total plantings from 2013-present.
6 Gene Brandi. American Beekeeping Federation.